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【世界競争力ランキング】日本は、このまま衰退していくのか?

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こんにちは。

6月17日付の日経新聞は、2020年版の世界競争力ランキングの結果を報じました。☟

日本の競争力34位、過去最低に 香港も後退 :日本経済新聞

 今回は、この世界競争力ランキングについて考えてみたいと思います。

 

世界競争力ランキングとは?

これは、スイスのローザンヌに拠点を置く有力ビジネススクールIMD*1)が毎年発表しているものです。

 

世界競争力ランキングは、4つの大項目(カテゴリー)、それぞれ5つの中項目、それを構成する多数の小項目に関する「各国政府や世界銀行の統計データ、経営者へのアンケート調査」(上記、日経新聞)に基づいて、全63国・地域を対象にランクを付けています。


また、小項目は300以上もあって、具体的には

経済状況に、家計消費支出、GDP、経常収支、物価上昇率、為替レートなど、政府の効率性に、ジニ係数、一般政府負債総計、政府予算収支など、ビジネスの効率性には、顧客満足度、社会的責任、労働力成長率など、インフラには、英語の堪能さ、コンピュータの使用シェア、健康寿命、R&D の総支出などがある。」(*2

そうです。

 

大項目(カテゴリー)と中項目

IMDのホームページから、この競争力ランキングに用いられている大項目と中項目を挙げておきます。

※なお、中項目は、間違った訳をつけるといけませんので、英語表記のまま記載します。


1. Economic performance

(経済状況:国内経済の競争力とマクロ経済パフォーマンスを測定)

  • Domestic Economy
  •  International Trade
  • International Investment
  •  Employment
  •  Prices

2. Government efficiency

(政府の効率性:競争力に対する政府の政策の影響を測定)

  • Public Finance
  • Tax Policy
  •  International Framework
  •  Business Legislation
  •  Societal Framework

3. Business efficiency
(ビジネスの効率性:各国における革新的で収益性の高い責任あるビジネスの状況を測定)

  • Productivity & Efficiency
  • Labor Market
  • Finance
  • Management Practices
  •  Attitude and Values
4.Infrastructure
  • (インフラ:ビジネスの基本的、技術的、科学的および人的資源のニーズを提供する上で、インフラがどの程度効果的であるかを測定)
  • Basic Infrastructure
  • Technological Infrastructure
  • Scientific Infrastructure
  •  Health and Environment
  •  Education

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2020年版 世界競争力ランキング

順位 国・地域名 昨年   順位 国・地域名 昨年
1 シンガポール 1   33 チェコ 33
2 デンマーク 8   34 日本 30
3 スイス 4   35 スロベニア 37
4 オランダ 6   36 スペイン 36
5 香港 2   37 ポルトガル 39
6 スウェーデン 9   38 チリ 42
7 ノルウェー 11   39 ポーランド 38
8 カナダ 13   40 インドネシア 32
9 アラブ首長国連邦 5   41 ラトビア 40
10 米国 3   42 カザフスタン 34
11 台湾 16   43 インド 43
12 アイルランド 7   44 イタリア 44
13 フィンランド 15   45 フィリピン 46
14 カタール 10   46 トルコ 51
15 ルクセンブルク 12   47 ハンガリー 47
16 オーストリア 19   48 ブルガリア 48
17 ドイツ 17   49 ギリシャ 58
18 オーストラリア 18   50 ロシア 45
19 英国 23   51 ルーマニア 49
20 中国 14   52 ペルー 55
21 アイスランド 20   53 メキシコ 50
22 ニュージーランド 21   54 コロンビア 52
23 韓国 28   55 ウクライナ 54
24 サウジアラビア 26   56 ブラジル 59
25 ベルギー 27   57 スロバキア 53
26 イスラエル 24   58 ヨルダン 57
27 マレーシア 22   59 南アフリカ 56
28 エストニア 35   60 クロアチア 60
29 タイ 25   61 モンゴル 62
30 キプロス 41   62 アルゼンチン 61
31 リトアニア 29   63 ベネズエラ 63
32 フランス 31        
日本の順位について

冒頭の日経新聞の記事には、 

「ビジネスの効率性」評価が低い。起業環境、国際経験は分野別で最下位。

新規開業率は、日本5%であるのに対し欧米諸国は10%を超えている。

しかし、携帯ネット契約1位、環境技術関連2位と、インフラでは強味
があるが、デジタル技術62位。

「日本は新型コロナウイルスの対策で感染経路の調査は電話で聞き取り、給付金のネット申請でも障害が頻発するなどデジタル化の遅れを露呈した。」

などと記載されています。


日本のランキングの推移

 2019年版のランキングでは、日本は、前年の25位から30位に後退していますが、それを報じた日経ビジネス(2019年5月29日)☟

「日本の国際競争力30位」から見えてくる経営者の危機感:日経ビジネス電子版

によりますと、

日本は同ランキングで1989年から4年連続で世界1位を記録したこともあったが、2010年以降は25位前後で推移しており、競争力は低下傾向だ。

ということです。

ランキングが、上がった、下がったと一喜一憂しても仕方がないことですが、30年前には1位になったことのある同じランキングで、直近では、25位、30位、34位と毎年ランクを落とし続けているということは、わが国経済の状況を表しているといえそうです。


佐賀大学・竹村准教授によりますと、IMDランキングでは、国際競争力を「グローバル企業にとっての企業の力を保つ環境を創出・維持する環境が整っているか」の視点で評価しているということです。(*3

現在の日本は、グローバル企業が活躍できる環境が整っているとは評価されてはいないということになります。

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経営者の危機感よりも実行力!

また、IMDランキングは企業経営者へのアンケート結果も反映する仕組みですので、日経ビジネスでは、「起業家精神、国際経験、企業の意思決定の機敏性、ビッグデータの活用や分析など、最下位の評価だった項目は、経営者が「弱い」と危機感を持っている領域」との識者のコメントを紹介しています。

 

危機感を待つことはもちろんでしょうが、危機感を持ち続けている間に、わが国の経済環境は、ますます衰退してしまっては困ります。

やはり、今の状況を改善し、昔のように1位ということではなくても、毎年、順位を上げていくような実行力が必要でしょう。

しかし、今の日本を見ますと、新規起業も少ない、イノベーションも起きない、それに、若者の海外留学も他国に比べて非常に少ない。(*4)(*5
 

経済だけではなく、日本社会全体に進取の気性が失われているような気がします。

 

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63の国・地域のうち34位ということで意気消沈してもいけませんので、次に、別のデータも紹介しておきます。

世界経済フォーラム(WEF)「国際競争力レポート」

IMDの世界競争力ランキングとは別に、世界経済フォーラム(WEF)が発表している「国際競争力レポート」があります。

「WEF ランキングでは国際競争力を「国の生産力や収益力のレベルを 決定する諸要素」に焦点を当てている」(*6)とのことです。

その最新の2019年版について報じた日経新聞の記事☟

世界競争力報告、日本6位に後退 シンガポール1位に (写真=ロイター) :日本経済新聞

によりますと、日本は、前年の5位からランクを1つ下げたとはいえ、141カ国・地域中6位です。

なかなかの位置にあります。

このWEFランキングでは、日本は、おおむね10位以内に位置しているようです。

これを受けて、日経ビジネスでは、「日本が国際競争力を失っていると一概には言い切れない面もある。」としています。

参考までに、日経新聞の記事からランキング上位の表を転載します。

両方のランキングとも、シンガポール1位であることに、お気づきでしょうか。

また、スイスオランダスウェーデンも両方で上位にランクされています。

これらの国の素晴らしいところは見習うべきです。

内向きにならず、世界に向かって開かれた、風通しの良い社会になることを強く期待したいと思います。

 

以上、今回は、IMD世界競争力ランキングについてお伝えしました。

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今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。

(2020.07.10)

 

 

 

*1:IMD:International Institute for Management Development(国際経営開発研究所)。同所のMBAプログラムは、フィナンシャル・タイムズ、フォーブス等により世界1位に評価されたことがあるそうです(Wikipedia)。

*2:竹村敏彦佐賀大学経済学部 准教授のレポート「日本の国際競争力強化に向けた戦略と課題 」総務省

*3:上記2

*4:海外留学する日本人学生数は,2004年の8.3万人のピークから、2010年には5.8万人へ30%減。(文部科学省資料「若者の海外留学を取り巻く現状について」平成26年4月)

*5:世界の海外留学生数 国別ランキング2017年37位(グローバルノート - 国際統計)

*6:上記2