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今後の雇用保険制度改正の方向

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こんにちは。

前回は、増加してきている副業・兼業に対応して、労災保険雇用保険の改正について、お伝えしましたが、雇用保険制度は、ほかの項目にも改正が準備されているようですから、今回はそれについてお伝えしたいと思います。

今年の通常国会に提案され、2020年度中の施行が予定されています。

(内容は、昨年12月20日開催の厚労省労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会(第 137回)の資料1に基づいています。)

1. 離職理由による給付制限の期間の短縮

[現状]

現在は、病気等の正当な理由がなく、自己都合によって仕事を辞めた場合、失業して求職期間中に受給できる基本手当は、最初にハローワークに行った日から7日間の待期期間(これはどんな場合にも誰に対しても共通して適用されます)満了後も、安易な離職を防止するという趣旨から、さらに3か月間は受給できない期間があります(離職理由による給付制限)。

 

[改正内容]

転職を試みる労働者が安心して再就職活動を行うことができるよう支援するという趣旨から、この給付制限期間の3か月が、試行的に、2か月に短縮されます(5年間のうち2回までに限ります)。

この離職理由(正当理由のない自己都合離職)による給付制限は、もともと制度的には「1か月以上3か月以内の間で公共職業安定所長の定める期間」となっているのを全国一律に3か月としているものですから、これを一律に2か月に短縮することは、どちらかと言えば、制度改正ではなく運用改正になります。

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2.基本手当等の給付資格としての被保険者期間の範囲拡大

[現状]

基本手当等の給付を受ける場合には、一般の人であれば、離職以前2年間に通算して12か月以上被保険者期間があることが要件になります。

この被保険者期間は、賃金の支払いの基礎となった日数(賃金支払基礎日数)が、1か月に11日以上あれば1か月とされます。

賃金支払基礎日数は、月給制であれば暦日数ですが、日給、時間給であれば働いた日数になります。

一方、雇用保険の被保険者資格(加入要件)は、1週間の所定労働時間数が20時間以上あることが要件です。

すると、数は少ないでしょうが、加入要件に該当しても、受給要件に該当しないケースが想定されます。

雇用保険料は支払っても、基本手当等はもらえないということになってしまいます。

 

労働政策審議会雇用保険部会の資料には、「例えば週2日と週3日の労働を定期的に継続する場合等」と記載されていますが、この場合、賃金支払基礎日数は1か月10日ですが、週所定労働時間は1日8時間以上であれば、平均20時間以上になります。

つまり、雇用保険の加入資格は満たしているが、基本手当の受給資格は満たしていないケースです。

[改正内容]

基本手当の受給資格としての被保険者期間を計算する際には、賃金支払基礎日数11日以上の要件を満たしていない場合でも、その月の労働時間が80時間以上であるときには、その月を被保険者期間として計算することになります。

そうすると、上記の例の場合も基本手当を受けることができるようになります。

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3.高年齢雇用継続給付の段階的縮小

[現状]

60歳以上の高年齢者が、60歳以降も仕事をしているけれども、給料が60歳時点と比べて75%未満に減っているような場合、仕事の継続のため、いま貰っている給料の最大15%を給付するという高年齢雇用継続給付の制度があります。

しかし、65歳までの雇用を継続する制度が普及していること、労働者の間の雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保に関する制度的措置が推進されていることから、この制度が見直されることになりました。

[改正内容]

令和6年度までは現状を維持、令和7年度から給付率を半分程度に縮小

[説明]

65歳未満を定年としている会社等は、雇用確保措置(①65歳まで定年延長 ②65歳まで雇用継続制度を導入 ③定年廃止)のいずれかを実施する義務があります。

ただし、65歳未満での特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢が引き上げられていることに合わせて、継続雇用制度の対象者を限定する基準を労使協定で設けることができるとする経過措置があります。

その経過措置が、令和7年3月末で終了することから、高年齢者の雇用環境が一定程度整うので、給料の減額を補填する制度は縮小してもよかろう、ということだと思われます。

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4.育児休業給付を失業等給付とは別体系の制度にする。

[現状]

育児休業の間、給料が支払われない場合には、雇用保険から育児休業給付金を受けることができます(180日までは給料平均額の67%、以降は50%。原則、最長2年間)。

そして、この育児休業給付は、一般の失業の時に受給する基本手当等と同じく、雇用保険制度の中の失業等給付に位置付けられています。

[改正内容]
  1. 育児休業給付を、新たに「子を養育するために休業した 労働者の雇用と生活の安定を図る」給付として、失業等給付とは異なる給付体系に位置づける。
  2. 財政についても、1000分の4程度を育児休業給付に充てる。
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育児休業給付金の支給総額は増加していて、男性の育児休業の推進等によって、ますます増加していくものと思われます。

一方、基本手当は、失業率の低下、有効求人倍率の高止まり等によって、支給総額が減少しています。

このままの制度だと、景気が悪くなって、基本手当の支給額が増えるような場合に、雇用保険の財政全体が逼迫して、それぞれの給付に支障が生じる恐れがあることが改正の理由のようです。

ただ、これは制度側のことであって、利用者には、直接的には関係のない話です。

 

因みに、労働政策審議会雇用保険部会の資料を見ますと、平成30年度決算ベースでの基本手当の支給総額5,725億円に対して、育児休業給付金の支給総額は5,312億円と接近しています。

令和2年度では、基本手当5,725億円で現状と変化なく、育児休業給付金6,454億円と大きく増加するため、支給総額で逆転する見込みです。

また、育児休業給付金の支給率についても80%まで引き上げることを厚労省は検討している旨の報道もありました(2020/2/9 日本経済新聞電子版ほか)。

 

今回は、前回お伝えしました副業・兼業に関する事項を除く、雇用保険制度の改正の主な項目についてお伝えしました。

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今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
 (2020.03.02)

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