こんにちは。
私は、幸い今年の社労士試験に合格することができましたが、約10か月間の受験勉強期間を振り返ってみて、合格できた要因は何かとあらためて考えてみました。
結局のところ、自分に合った方法(勉強スタイル)によって、中断することなく受験勉強を継続できたことに帰結すると思います。
方法については、これまで5回にわたって、去年とは違う勉強スタイルについてお伝えしてきましたが、それが合格するための大きな力となったことは間違いありません。
継続できた要因
それでは、私はどうして10か月間という長い間勉強を続けることができたのか?
たくさんの要因が思い浮かびます。
① 退職後にファイナンシャルプランナーの勉強を始めてから、1時間程度であっても、毎朝勉強する習慣が身についたこと。
② もともと勉強することが嫌いではなく、新しい知識を得ることが喜びと思えること。
③ きちんと勉強すれば合格するという目算があったこと。
④ 資格学校のクレアールのカリキュラムによって迷うことなく勉強を進めることができたこと。
⑤ 2年目は周囲に勉強していることを公言した手前、止めるに止められなかったこと。
⑥ 家族の理解があったこと。
⑦ 健康を維持できたこと。
⑧ 退職後の再雇用での仕事であったので比較的時間や気持ちの上で余裕があったこと。
などなど。
何のために資格を取るのか?
これらのことが相互に絡み合いながら総体として、私に勉強を続けさせてくれたと思います。
そのなかにあって、一番コアの部分は、「どうして自分は社労士資格を取ろうとしているのか」という目的意識ではないかと思います。
私が社労士を目指す理由は、制度情報を必要な人たちに届ける役割を担いたい、そのためには社労士資格が必要だと思ったからです。
制度情報が本来それを必要としている人に届いていないということを実感したことがベースにあります。
制度の内容を知っていて、その利用の仕方・方法も知っていれば利用できたはずなのに、知らないがゆえに利用できていない。
利用できれば生活がより容易になったはずなのに・・・。
年金制度は老齢ばかりではない、障害、遺族もある。
私の念頭にあるのは「年金制度」のことです。
年金は高齢になってからのものという認識が強いのではないでしょうか。
年金は老齢年金ばかりではなく、障害年金、遺族年金の3本柱の制度であるという基本中の基本の情報さえ市民に普及していないように感じます。
こんなことがあります。
大学を卒業して、就職に恵まれずにアルバイトをしていた25、6歳の若者が、仕事上のストレスでうつ病を発症し、アルバイトを辞めざるを得なくなった。
大学生の時は親が国民年金の保険料納付猶予(学生特例)の手続きをしてくれたが、卒業後は特に手続きをすることなくそのままにしていた。
放置しないで相談を
アルバイト先が厚生年金の適用事業所でない場合、保険料納付要件に該当せず、この若者には障害基礎年金が支給されない可能性が高くなります。
もし、本人や親が年金の制度を知っていたら、そのまま放置しないで保険料を納付していたでしょうし、もし保険料の支払いが困難であれば市町村役場に納付猶予または保険料免除の相談をしたことでしょう。
そうすれば、初診日から1年6か月後(障害認定日)に医師の診断書によって障害の程度が要件に該当すれば月額約6万5千円の障害基礎年金を受給できたかもしれません。
月額6万5千円あれば、仕事できない間の生活費や医療費の足しになるのではないでしょうか。(障害基礎年金受給者は以後の保険料は免除対象です。)
制度周知が重要
これはほんの一例です。
年金をはじめ制度内容が複雑でわかりにくい、ということが市民が制度を知ろうとする積極的な意思を持てない大きな原因になっているとも考えられます。
行政側の制度周知のための普及啓発・広報活動はもっと充実していく必要があるでしょうし、それに協力する形での社労士、社労士会の役割・責任も大きなものがあると思います。
労働保険にしても社会保険にしてもいずれも市民の日常生活にものすごく密着した制度です。
その制度情報を市民に届けたい、その役割の一端を担いたいということが私が社労士資格を取得しようとする理由であり、受験勉強期間中も何度もそこに立ち戻ることで勉強を継続できたと思っています。
目的意識は航海のためのエンジン
この目的意識を例えるなら航海中の船のエンジンだと思います。
立派な船舶と設備、優秀な船長とクルーがいてもエンジンが動かないことには目的地に向かって航海することができません。
市民に制度情報を届ける。その具体的な方法・かたちは、来年2月以降の事務指定講習を受講する中で模索していくことになります。
今日は、受験勉強を継続できた理由や要因について考えてみました。
今日も拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
(2019.11.17)(一部修正 2020.06.18最終)