こんにちは。
前回は、生命保険の種類を見ました。今回は、損害保険にどのような種類の保険があるのか確認したいと思います。
1.損害保険の分類
損害保険は、事故や災害で受けた損害額を保険金の支払いで補償するもので、損害と補償がリンクしています。
保険金契約が1,000万円でも、損害額が500万円であれば、支払われる金額は500万円です。
保険金は上限であり、その範囲内で損害を補償するものです。
損害保険は、その補償する損害によって、物保険、人保険、賠償責任保険に分類されます。
(a) 物保険
「物」に対する損害を補償する保険。火災保険、自動車保険(車両保険)など。
(b) 人保険
「人」に対する損害を補償する保険。
傷害保険(第3分野保険とされ、損害保険会社ばかりではなく、生命保険会社でも引き受けができる)。
急激・偶然・外来の3要素を伴った事故で傷害を負った場合が対象。
(c) 賠償責任保険
偶然の事故によって負った法律上の賠償責任をカバーする保険。
自動車保険(対人賠償保険、対物賠償保険)、施設賠償責任保険、個人賠償責任保険、生産物賠償責任保険など。
2.損害保険の種類
(a) 火災保険
火災等を原因とする建物や家財等の損害を補償する保険です。
「保険」が、自分の蓄え(能力)だけでは対処できない場合に備えるものとすれば、この火災保険と次の自動車保険(対人、対物)への加入は必須です。
火災保険にもいろいろ種類があります。
「住宅火災保険」…基本的な保険です。火災ばかりではなく、落雷・破裂・爆発、風災・雹災・雪災による損害もカバーします。
「住宅総合保険」…補償範囲がより広く、水災、落下・飛来・水漏れ・騒擾・盗難、不足かつ突発的な事故も対象です。
「普通火災保険」…併用住宅、事務所、店舗棟を対象とします。
「店舗総合保険」…店舗、事務遺書の補償内容を住宅総合保険と同等にしたもの。
「団地保険」…マンション等を対象。
また、特約でいろんなものを付けることができます。
私の場合、「住宅総合保険」から水災を外し、類焼損害特約を付けています。
◇地震保険
地震を原因とする火災は、火災保険では補償されませんので、その損害をカバーするためには地震保険に加入する必要があります。
地震保険は火災保険等に付帯するもので、単独では契約できません。
保険金額は、火災保険の保険金額の3割から5割の範囲と決められています。
最近、大きな地震が続いていますので、加入件数も増えているようです。
なお、地震保険は、国が管掌しています。

(b) 自動車保険(任意保険)
重大事故を起こしてしまった場合には、自賠責保険*1だけでは、実際の賠償額にはとても足りませんので、任意保険の自動車保険に加入することが必要です。
自動車保険は、①相手方への賠償責任(対人、対物) ②本人や同乗者の傷害 ③車両の3つの補償から成り立っています。
対人賠償では、保険金額を無制限とする場合が多く、また、自動車保険には、弁護士費用、個人賠償責任など、いろいろな特約を付けることができます。
(c) 賠償責任保険
主なものには次のようなものがあります。
「施設賠償責任保険」…ビル、事務所等の所有者・管理者の、施設の構造上の欠陥、管理の不備に起因する賠償責任等をカバーする保険
「請負賠償責任保険」…建設、土木、清掃等の事業者の、施設の欠陥、管理の不備に起因する賠償責任等をカバーする保険
「生産物賠償責任保険」…ホテル、食料品店、各種商品の製造販売業者等の、販売、提供した財物に起因する賠償責任等をカバーする保険
「個人賠償責任保険」…個人の、日常生活で起きた事故により、他人を死傷させたり、他人の物に損害を与えた場合等の賠償責任をカバーする保険
(d) その他
動産総合保険、機械保険、盗難保険、工事保険等、いろいろな損害保険があります。
今回は、損害保険の主な種類について見てみました。
次回は、第3分野保険の主な種類について確認したいと思います。
今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
(2020.03.26)
*1:法律で加入が義務付けられている自動車損害賠償保険/対人補償(傷害)最高120万円(死亡)最高3,000万円(後遺障害)最高4,000万円、対物補償なし