こんにちは。
今日は模擬試験について、自分の体験を踏まえて考えてみたいと思います。
① 本試験の雰囲気、出題形式、時間の流れを体験する。
模擬試験は、出題形式、試験時間はじめ本試験と同じ方法で実施されます。
全体の雰囲気、流れ、時間の使い方(問題文を読む、考える、マークシートにマークする)、回答していく科目の順番、後で見返す問題のチェックの仕方、疲労の度合い、昼休み時間の過ごし方等々、まさしく本試験を模擬的に体験できることに大きな意味があります。
本試験と同じ条件で体験することが重要ですから、通信ではなく会場受験での模擬試験をお勧めします。
ルーティンを試す。
私は、去年の本試験(+模擬試験2回)を受けていますので、雰囲気、流れなどは把握できていました。
今年は、このブログで何度も触れています五十嵐明彦著「社労士試験に最速で受かるための合格思考」に倣って、試験当日にこうしようと思っている自分の行動(ルーティン)を意識的に模擬試験で試してみることにしました。
具体的には、当日は試験に集中するために、頭を少しでも疲れさせないように、試験開始前にも、昼休み時間にもいっさい勉強しない。
そのためにテキスト、記憶用ノート等の勉強道具を会場に持って行かない。
(模擬試験でも本番でも、試験開始前、昼休み時間には、私はウォークマン(古い!)でビル・エヴァンスのピアノ曲を聴いていました。)
試験前に糖分を補給する。昼食は軽めにする。
(試験会場に向かう前にコンビニでチョコレートとサンドウィッチを購入。飲みなれないスタミナドリンクは摂らず。)
択一式では試験時間が残り1時間程度になったときに、気分転換のために行きたくなくてもトイレに行く。
科目ごとにマークシートにマークをする。
わからない問題や自信のない問題は、後で見直すためのチェックをしておいて、それらを含めて全問題にマークをする。
全科目マークし終えたら、問題用紙の正答メモとマークシートを見比べて正しくマークをしているかどうか確認する(例えば、問題用紙にはCを正答とメモしているのに、マーク使途にはDをマークしていることが実際にありました)。
取り組む科目の順番
問題に取り組む順番は、問題用紙に従って労基・安衛から始めて国年で終わる必要はありません。
人それぞれやり易い科目から取り掛かって構いません。
私の場合は、試験後半に頭が疲れてきてから、あの特例オンパレードの複雑な制度内容で、おまけに年号をまたいだ面倒臭い期間計算をする必要がある年金はしたくないとの思いから、また健保と厚年、国年と厚年の関連性も考えて、まず最初に健保、次に国年、厚年の順で、そのあとは労基・安衛に戻って問題用紙の順にしたがって回答することにしました。
模擬試験も本試験もこの順番でしたが、年金(本試験:厚年、国年とも7点)の点数が振るいませんでしたので、この選択が良かったのかどうかは疑問です。
なかなか自分に合った順番を見つけることは難しいと感じました。
択一式の試験時間は7科目3時間30分ですから、1科目30分のところを少なくとも25分で解くように訓練しておく必要があります。
すると1問2分30秒、5択として1肢30秒の間に問題文を読んで正誤の判断をしなければなりません。
普段の訓練を模擬試験で試すことになります。
② 自分の勉強の進捗状況を確認する。
私が、模擬試験を受ける一番の理由はここにあります。
私は、本試験前にクレアールの通信による模擬試験と他の資格学校の模擬試験(会場受験)を3回(資格の大原2回、TAC1回)受けましたが、大原とTACは模擬試験の受験者数が多いことから選びました。
社労士試験を目指す人たちの中で、自分がどのくらいの位置にあるのか確認することが最大の目的でした。
従って、点数よりも上位何%にいるのかを重視しました。
模擬試験の結果は以下のとおりでした。
① 6月29日 大原
選択式32点 上位17.1% B評価
(国年基金に関する知識がすっぽり抜け落ちていました。)
択一式54点 上位2.2% A評価
② 7月13日 TAC
選択式32点 上位0.8% A評価
択一式53点 上位2.4% A評価
③ 7月27日 大原
選択式34点 上位1.7% A評価
択一式51点 上位7.6% A評価
(参考)7月4日 クレアール(通信)
選択式48点 上位1.2%
択一式60点 上位4.8%
模擬試験の結果から、これまでの勉強方法は正しかったことが確認でき、合格の自信を持つことができました。
ただ、択一式を見ると、A評価に変わりはないものの、自分の占める位置が徐々に低下してきています。
これから他の受験者は追い込みをかけてくるだろうから、自分は合格圏をキープできるだろうかとやや不安になったことも事実です。(ただし、択一式で50点以上コンスタントに得点できていることは安心材料でした。)
五十嵐明彦著「社労士試験に最速で受かるための合格思考」には「試験日にピークを持ってくる」ということが記載してありますが、私の場合はピークが1か月早くきたようです。
仕事をしながら勉強を続けていましたが、実は、勉強に専念することを理由に6月末で仕事を辞めました。
ところが、8月中に私事で外出することが多かったこともあって、勉強に厭きるというか、少し疲れを覚えました。
定年退職者ゆえに、定年後の仕事まで退職して、勉強に専念できたわけですが、2か月は長過ぎました。
1か月でちょうどよかったというのが実感です。
③ 「問題慣れ」、資格学校の「傾向」を修正する。
普段は自分が選択した資格学校のカリキュラムによって勉強しているわけですが、演習問題など何回も解いていると「問題慣れ」して問題そのものを記憶してしまい、問題文の最初を読んだだけで正誤がわかってしまうということが生じます。
つまり、演習問題に正答できたとしても、自分が本当に法制度を理解したうえで正答できているのか、ややあやしくなってきます。
また、資格学校には各科目について、それぞれ重視するポイントが違っていたり、深さの度合い、強弱の度合いが違っていたりするいわばその学校の「傾向」があるように感じます。
模擬試験の結果で、クレアールの点数が他の2校よりも高くなっていることに、この「問題慣れ」や「傾向」の一端が見えているように思います。(クレアールの問題、傾向に慣れていた。)
模擬試験はこの「問題慣れ」及び「傾向」を修正してくれる役割があると思います。
私たちは、本試験合格が目的ですので、できるだけ本試験に近い問題にあたることに意味があります。
もちろん、資格学校も長年、試験問題を分析していますので、このような「傾向」はあったとしてもわずかでしょうから、そんなに気にしな良くてよいかもしれません。(試験本番では、7割正解でよい。3割は間違えることができる。)
今日は、模擬試験を受けるべき理由についてお伝えしました。
何事も経験の有無は大きな違いです。
社労士試験を受験する人は、絶対に、会場受験での模擬試験を受けることをお勧めします。
今日も拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
(2019.11.18)(一部修正 2020.06.18最終)