こんにちは。
今年の試験の合格発表からおよそ1か月経過しました。
そろそろ来年の試験に向けて勉強を始めた人もおられるかと思います。
社労士試験は、とにかく勉強する範囲が広いですから、できるだけ早くスタートするに越したことはないと思います。
今回は、いま私が受けている年金マスター研修の中で、ベテランの年金相談員の方から教えてもらった年齢年号換算の仕方をお伝えします。
老齢年金の受給対象となる人は、昭和、平成、令和と3つの元号の時代を生きています。
元号と年齢との換算が面倒臭くて、思想信条とは関係なく、西暦だけなら計算が簡単なのに、とよく思ったものでしたが、今回お伝えしますワザを知っていれば、いまからは年齢年号換算がより簡単にできるようになると思います。
私の場合
私は、年金科目での年齢年号換算には苦労しました。
だいたい事例問題になる人は昭和30年前後の生まれの人が多いと思いますが、その人はいまの時点で何歳か、あるいは60歳、65歳になるのはいつか?
私の場合は、何の工夫もなく、和暦を西暦に直して、また西暦を和暦に戻すようなアホみたいなやり方をしていました。
例えば、昭和34年生まれの人が60歳になるのはいつか? という場合、昭和34年は、25を足して1959年生まれだから、60歳になるのは60足して2019年。
2019年は、去年だから平成31年(令和元年)、というふうに。
これが、自宅で勉強しているときならまだしも(それでもややこしくて頭がぐらぐらしましたが)、本試験の会場で時間の余裕がないときならあわてて1年や2年はすぐ間違えてしまいそうです。
で、それが命取り! ということにもなりかねません。
60歳到達は「-3」、65歳は「+2」
聞いてしまえば何のこともないことかもしれませんが、知らないと私のようにややこしい計算をしてミスを犯すことになってしまいます。
年金相談の場でも、年齢年号換算は日常的に行う必要がありますから、相談者を目の前にしていちいち計算するわけにはいきません。
そこで、「○○年生まれの人が60歳になるのは□□年、65歳は△△年」と反射的にわかるワザを使っているようです。
それは、昭和A年生まれの人が60歳になるのは、平成(A-3)年、
65歳になるのは、平成(A+2)年、という覚え方です。
昭和25年生まれの人なら、60歳になるのは3年引いて平成(25-3=)22年、65歳になるのは2年足して平成(25+2=)27年、という具合です。
「-3」と「+2」、これはすごく簡単で便利です。
試験勉強の時に知っていれば、とたいへん残念な思いです。
しかし、世はすでに平成から令和に移りました。
昭和33年生まれの人が60歳になるのは、平成(33-3=)30年でよかったのですが、この人が65歳になるのは平成(33+2=)35年になります。
平成35年はありませんので、今度は平成を令和に直さなくてはいけません。
しかし、これは簡単です。
平成から30引けば令和になります。
平成35年は令和5年です。
昭和から令和へ、直接換算することもできますが、そうするよりまず「-3」「+2」で平成に換算する方がミスは少ないような気がします。
万能、ではありませんが…
この覚え方は、昭和生まれの人が60歳、65歳になる年の早わかりですから、例えば、保険料納付要件の「3分の2」の計算とか、平成21年4月をまたぐ保険料免除期間のある場合の老齢基礎年金の額の計算などの問題に、直接には使えません。
しかし、老齢年金の受給に関する問題とか、特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢とか、在職老齢年金などの問題では大いに役立つのではないでしょうか。
年金では「60歳」「65歳」は重要な節目ですから、いつこの年齢になるのかがすぐにわかれば、問題の理解が早くなって、「正答」にぐっと近づくことができると思います。
社労士試験を目指す皆さんも、ぜひ、この「-3」と「+2」を使ってみてください。
今回は年金での年齢年号換算の簡単な方法についてお伝えしました。
今日も、拙い文章をお読みいただきありがとうございました。
(2020.12.12)